突然ですが、今日はちょっとだけ怖いかもしれないし怖くないかもしれないお話をします。
1.誰か来たハズなのに
清掃の仕事をしていた時のこと。
私たちが清掃をしていた建物は、企業の宿泊施設みたいなところで、掃除をする時にも宿泊する人が何百人もいる日もあれば、人っ子一人いない日もありました。
誰も宿泊者がいない日というのは、掃除をするのに気を遣わなくていいので仕事をする上で気楽でしたね。
でもそんなコミュ障の私でも『一人でいるのが嫌な場所』っていうのがありました。
それが4階の会議室。
最初は何ともなかったんですよね、普通に他の場所と同じように掃除していて、多分違和感はなかった。
しかしある時、その会議室の中を掃除していたら、誰かが廊下をこちらに向かって歩いてくる足音が聞こえました、それはハッキリと。
足音、それからポケットに鍵を入れているのか、歩く度にジャラジャラと金属音もしました。
会議室の外には宿泊する部屋しかないので、普通なら部屋に入る『ガチャッ』というドアを開ける音、そして『パタン』というドアが閉まる音がするハズです。
ていうか絶対します。経験上必ずその音はするハズと思ってました。
…が、しない。
いつまで経っても音がしない。
…という事は廊下で何かやってるのかな??
と思い、その時点でちょっと怖くなったので会議室から出て、誰がいるのか確認してみました。
が、いない。誰も。
というかその日、宿泊者はその階には誰もいなかったので、誰かが廊下を歩くとしたら掃除の同僚(私の他には一人だけ)か、建物の管理人(その日は一人だけ)だけなんですよね。
「管理人かな?」
と思ったのですが、その音を聞いた直後ぐらいに、管理人のデカい笑い声が1階の管理人室あたりから聞こえてきていたんですね。
(誰も宿泊者がいないと本当に静かなので4階まで聞こえて来る)
なので管理人でもない。
じゃぁ、私の同僚が部屋の鍵でも持ってこちらに歩いてきたのかな?
たまに鍵を持って歩いてたりするしね。
ていうかそうであってくれ。
…と願うような気持ちで、後で同僚に聞いてみました。
「〇〇さん、さっき四階に来ました?」
しかし答えは
「え?ずっと〇階にいたけど?行ってないよ」
…もうめっちゃくちゃ鳥肌立ちましたよね。
ちょっと待ってよと。
でも、もしかしたら、その二人と宿泊者以外の人が外部からやってきていて、何か用事があって廊下を歩いたのかもしれない。
きっとそうだ。
そう私は自分に言い聞かせました。
だって私、霊感ないし。
今までアラフォーになるまで何にも見たことないし、気のせいだよね、と。
2.伝聞
あとで管理人に聞いたんですけど、その建物、『見た』という人が今まで何人もいるみたいです。
ちなみに私がその『音』の話を同僚にしたところ、
「私も前に何か見た気がするわ…しかもそれ、4階だったかも!」
…ちょっとー、完全に一致しちゃったじゃないのよー、怖いよー。
まぁね、分かりませんよ。
本当に4階に『何か』がいるのか、それともそういう話になったから記憶が共鳴し合って間違って定着してしまったのか。
それからは、雨の日で暗い日なんかは、4階はおろか3階もめちゃくちゃ怖くなっちゃって(構造上3階は日の光が入らないので暗い)、誰も宿泊者がいなくて雨の日はマッハで掃除してました。
3.そのあとの体験
そのあとは、「あれ?」と思うような体験は色々あったんですが、確証は持てないんですよね。
例えば…廊下をモップがけしてたら、視界の隅に誰かがいたような気がする。
ハッ、とそこを見てみると、誰もいない。
…みたいなことは何回もありました。
だから後で、そういう霊の見え方ってあるのかな〜?とググって知恵袋的なサイトを読んではみたけど、
『人間の身体の作り的にそういう現象はあり得るらしい』
との意見があったんですよね。
視界の隅に何か残像のような、幻覚の一種を見ることはあるらしい、と。
だからそれからはそういった現象が起きても
「気のせい気のせい!」
で済ませてました、怖いは怖いですけどね。
あ、でも一度、同じく廊下をモップがけしてたらまた視界の隅に誰かが立ってる気がして
ハッ!
と見てみたら、本当に男の人が何故か笑って立ってこちらを見ていたことはありましたね(笑)。
多分、お化けじゃなくて本当の人間だったと思います、ある意味それはそれで怖かったですけどねw
4.最近あったこと
今はもうその仕事は辞めて自宅で育児をしているんですが、一番下の娘が赤ちゃんの頃、まだ3時間おき授乳とかしていたので、1階で娘と一緒に昼寝したり、昼寝しなくても寝かしつけをするのに静か〜にしていたりの生活を送っていた時のことです。
日中、誰もいないハズの2階から、物音が聞こえてくる時があったんですよね。
最初は『ピシッ、パシッ』みたいな音。
それだけなら
「家鳴りかな?木のきしむ音かも」
と思うんですが、それだけではなくて
『ドン!』
みたいな音もするようになり…隣の家の音ではないっぽいし(完全に2階から聞こえる)、
「誰か2階に潜んでるのかな?」
とかなり恐怖でしたね。
赤ちゃんの娘を抱いて逃げるか、それとも闘うか…みたいに頭の中でシミュレーションしてみたり。
一人で2階に行くのは怖いので、長男が帰ってきてから傘を手に2階をくまなく探索してみても、何も異常もなく。
そんなことが何回かあるうちに、いつの間にかその現象はなくなりましたね。
何だったんだろう…
確かにその頃は赤ちゃんを育てるのに睡眠不足で意識はボーッとしていたかもしれないけど、でもハッキリ何度も聞いてるし。
本当に今でも謎です。
最後に
後にも先にも『何かを見る』ってことはないんですよね。多分。
ただ、よく分からない『音』を聞いてしまう。
それが気のせいか幻聴なのか、はたまた私が
『視える』タイプじゃなくて『聞こえる』タイプの人間なのか。
私には知る術もありません。
あまりそういう事を追求し過ぎてスピリチュアルに傾倒し過ぎるのもよくない気がしますしね。
まぁ多少不思議なことがたまにはあった方が、人生ロマンがあっていいのかもしれません。
それでは今日はこの辺で。
読んで頂きありがとうございました。